399:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします

先日メイド喫茶へ行ったのだが、店はいつものとおり長蛇の列。
仕方なく順番待ちの紙に自分の名前を書き待つことにした。

書くとき気づいたのだが上のほうの名前の欄におち○ちんと書いてあった。
悪質ないたずらだなと思いつつも俺は順番を待った。

そしておち○ちんの番がきてメイドが意を決したように大声で
おち○ちん様~と呼びかけた。

待っている客が笑いと哀れみの声でざわつきはじめたが
当然おち○ちんと書いた輩はでてこない。
それでも健気に何度もおち○ちんと叫ぶ姿に心を打たれ彼女を心から助けてあげたいと思った。
そして俺は不本意ながら「はい、おち○ちんです」と名乗り出た。

周りの客からは「あいつ最低だな」とか「変態じゃねーの」など
いわれなき中傷を浴びつつ店内へ入る俺。すべては彼女の為と思っての行動だった。
そして待っていた彼女は思いっきり俺のことをにらみつけとても冷たく案内された。

その後も周りの客はひそひそ俺の悪口、店のメイドは全員冷たかった。
俺は何か間違っていたのだろうか?
もう過ぎてしまったことだが俺にはよくわからない後悔の念だけが残った。